バージョンが上がってもよほどの事がない限りは問題というものは起きない、はずだった。
しかし、いざインストールしてみようとすると何か妙な感じがあった。
まず、インストール画面がロシア語だった。
前述の通り、ロシア企業に買収されたので、来るべき時が来たという気はしないでもなかった。
インストール画面すら別物になっているものの、以前のように言語も幾つかのバージョンから選択できるようなので、
流れに沿ってインストールをしてICQ8を起動してみると、酷いものが目に映った。
英語と選択してインストールしたはずなのに、そこにはロシア語が表示されていた。
（この本体起動前にアカウントの引継ぎの画面があったものの、ロシア語表示でよくわからなかったので全部未選択にしたらこの画面に）
言語が言語とはいえ、入力するフォームまでは変わるわけはないので、サインインする為のUINとパスワードを入力してサインインすると、
やはり全部ロシア語表示であり、メニューすらロシア語で、そのメニュー表示順すら今までのICQとは別物だった。
いや本当になんだろうこれは。 そして設定画面を出していくら設定言語を切り替えてもロシア語であることには変わりはなかった。
というより、デザインやら何からどこかで見覚えのあるような、既視感を覚えていた。
それであれこれ検索したりして確認してみたところ、コレはMail.ruグループのメッセンジャーのMai.ru Agentそっくりだと判明。
（左がICQ8で、右がMail.ru Agent。） いざ日本語化する為にあれこれ弄ったりした所でも、本体内部にMai.ru Agentの文字やリソースが存在したり、
設定画面の表示ともいい、似てる部分が多すぎて、違うとは言い切れない程にICQはロシアなメッセンジャーになっていたわけです。
どこぞのSkypeがいかにもMicrosoftなサービスになったように、買収されたサービスはその買収先の企業の色に染まっていきます。
ICQも同じく新たに別の企業に買収された事によって、その色に染まっていくようです。
2012年12月1日現在では、前のバージョンであるICQ7Mを使ってもサインインする事は可能であり、
クローンIMやマルチIMなどの他クライアントからの接続も拒絶されてもいません。
もし、どうしてもICQサービスを使いたいという場合は、他クライアントから接続して使う方が良いのかもしれません。
しかし、どうしても新たにICQ本体をインストールして使うと言うのなら、
前バージョンであるICQ7Mを入れて、日本語辞書を入れて使った方がいいと思います。
http://ftp.icq.com/pub/ICQ7/install_icq7.exe
もしICQ8を入れるという場合でも、ICQ7MはICQ8とはインストール先が違う為、
併用できるはずです（Windows XPで確認した場合）。 それでもあまりICQ8は勧められないものです。というよりなんだアレ。